August 2020  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

教員採用の地域差について考える

弘大新卒の教職3分の2県外流出』(東奥日報)という記事から。
 弘前大学教育学部(佐藤三三学部長)を二〇〇六年度に卒業し、公立・私立学校の教員に採用されたうち、三分の二に当たる六十人が県外の学校で採用されたことが分かった。同年度の同学部就職率は95.2%で、前年度比10.3ポイントの大幅増だったが、教員採用数はほぼ同数で、教員以外の道を選んだ学生が多かったことが浮かび上がった。少子化により、本県の教員採用枠が依然狭いことが背景にある。

 同大学生就職支援センターによると、今年三月の教育学部卒業生は二百三十四人で、五月一日現在の就職者は百七十九人。うち、教員採用は公立学校八十二人、私立七人の計八十九人だった。

団塊世代の教員の大量退職により、教員採用はかなり門戸が広がっているという印象だが、どうも地域の差が激しいようですね。
そもそも団塊世代の教員が採用された頃に、まず都市部で大量採用されている。
人口が都市部にどんどん流入して、それに合わせる形だ。
その世代が大量に退職するので、大量に人材が不足するということだ。

地方部でも、もちろん団塊世代の退職はあるのでしょうが、それ以上に少子化が進んでいるということでしょう。
と言うことは、当面、地方部での教員採用動向が上向きになることは考えられません。

地方大学の教育学部には、恐らく地元で教員になりたいという志望の学生が集まっているのでしょう。
でも、働ける場があるのであれば、都市部での教員も体験しておいていいと思います。

大学としては、採用枠以上の定員がある場合は、どうやっても県外に出すことになります。
地元の今後の採用動向はある程度予測はつくと思いますので、どれぐらいの人数を外に出すのか検討をつけることはできるでしょう。
大学側としては、教育の中で、あるいは採用への向けての支援において、都市部に出すことを前提にバックアップしていく必要がありますね。
そして、いったん県外で教員になった卒業生をネットワーク化しておくことによって、ルートを広げていくこともできるでしょう。

教育、地方分権でどうなる
地方発の教育改革

一般職復活について考える

伊藤忠、丸紅、朝日生命 女子大生に超人気一般職復活』(J-CASTニュース)という記事から。

景気が上向きになってきたため、企業としても、女性に働きやすい環境を作りやすくなってきたということでしょうか。
あるいは、景気が上向きになって、有能な派遣社員を確保するのが難しくなり、やはり自前でなんとかしないと、ということでしょうか。
2008年春の新卒採用戦線で、一般職の募集を復活させる企業が相次いでいる。総合商社の丸紅と伊藤忠商事は、9年ぶりに一般職の新卒採用を復活させた。朝日生命保険は10年ぶりの採用となる。中には100倍を超える倍率という例もあり、女子学生を中心に超人気だ。企業が一般職募集を復活させる背景には、景気回復が底流にある。

いずれにせよ、仕事の中身はどうなのでしょうね。
以前の一般職がやっていた補助的業務は派遣社員が担っていると思います。
そう考えると、事務のプロである派遣社員と、総合職の社員の間で、なんかウロウロしてしまうような気もします。

補助的業務だと限定せずに、転勤のないエリア職員、部門異動のない専門職員といった形で採用してもいいと思います。
そういうワークスタイルを望む男性も多いでしょう。
ただし、会社の動き、社会の動きに、柔軟に対応するためには、任期を決めた契約更新制にならざるを得ないでしょう。

腰掛でもいいので、まず社会人経験を積んで、お嫁に行くならそれでもいいし、仕事に目覚めるならキャリアを積む方向に進んでもいい。
ただし、キャリアをめざした時に、それを受容する会社なのか、それを支援する会社なのか、そんなつもりはまったくない会社なのか、事前に見極めたいところですが、この間そのような情報がないのがつらいところです。

働く側にとっては、決して甘くはないと思います。

卒業生の転職支援について考える

再チャレンジ“卒業生を後押し”大分大が支援室』(大分合同新聞)という記事から。
 大分大学(羽野忠学長)は、卒業生を対象にした「再チャレンジ支援室」を新設する。雇用のミスマッチや職業観の希薄さを背景に、県内の大卒社会人の五割近くが早期離職する中、専門家によるキャリア相談などで人生の進路変更をバックアップしていく。
 厚生労働省の調べでは、大分県内に就職した大卒社会人が三年以内に離職する率は45・4%(二〇〇三年春の卒業生)。全国平均35・7%を10%近く上回っている。
 大分大学キャリア開発課は「特に一昨年ごろまで十年以上続いた”就職氷河期”の卒業生には、希望の仕事に就けなかった悩みや不満を抱えながら働いている人が少なくない」と分析。再出発を考える卒業生を支援する受け皿を母校がつくることで、「人生の仕切り直しがスムーズにいくように」と考えた。

私立大では、このような転職支援をしているケースは見受けられますが、国立大でもやりはじめているんですね。
しかも、ちょっと驚くのは、「大分県内に就職した大卒社会人が三年以内に離職する率は45・4%」という数。
よく言われるのは「3年で3割がやめて行く」という割合。
はるかに超えています。
しかも、働き口の選択肢が多い都市部ではなく大分です。
極端な話、そう簡単にやめてしまって、地方の小さな世界で仕事をしていくのなら、また元の職場の人たちと顔を合わせることもあるだろうに・・・、といらぬ心配をしてしまいます。

もともと地元から大分大に進学した人は、これまでの経験では、あまり失敗や挫折をしてこなかった人だと思われます。
まあ、親戚などからは、「良かったね」といわれていたでしょう。
おそらく、初めて就職活動で敗北を味わう、あるいは働き始めてから挫折を知ることになったのではないかと思います。

もっともっと、それまでに小さな失敗をするチャンス(?)を与えるべきだと思います。また、再チャレンジする機会を与えるべきだと思います。

大学が、卒業生の転職をフォローするのは、いいことだと思います。
そうやって、卒業生と大学とのリレーションを維持し、卒業生間でのネットワークが強固になることは、大学にとってメリットは大きいと思います。

ただ、卒業生本人にとっては、またそこでも人に頼るのか、自分の責任で動けないのか?という苛立ちのようなものも感じます。

大学の取り組みとしてはOKですが、利用者に対しては同じ働く身として全面的には賛成できない、複雑な気持ちです。

日本の高校生は出世欲がないらしい

<高校生意欲調査>「出世意欲」、日本は断トツ最下位」(毎日新聞)という記事から。
 日本の高校生は米中韓の高校生よりも「出世意欲」が低いことが、財団法人「日本青少年研究所」(千石保理事長)の「高校生の意欲に関する調査―日米中韓の比較」で分かった。(中略)「偉くなりたいか」という問いに、「強くそう思う」と答えた高校生は中国34.4%▽韓国22.9%▽米国22.3%に対して、日本はわずか8.0%。卒業後の進路への考えを一つ選ぶ質問では、「国内の一流大学に進学したい」を選択した生徒は、他の3国が37.8〜24.7%だったのに対し、日本は20.4%にとどまった。

米中韓と比較したらそりゃそうでしょうね。
高校生だけではなく、国民性そのものが違いますからね。
でも、なぜ比較がこの3国なのかは、不思議です。

また、「ナンバーワンにならなくてもいい」と言われてきた世代です。仕方がないでしょう。
さらに言うと、「出世するかどうかの前」に、「働くかどうか」が議論されている状態で、「出世したいか」と聞かれても、答えている高校生もピンときていないでしょう。

一方で、企業はもちろん、公務員でも「成果主義」と言われて、なんとなくガツガツ・ギスギスした労働環境におかれています。

さて、数年後、確実にこの両者が出会うわけですが、どうなるのでしょう。

出世したくないのではなく、出生するのが怖いのではないかと思います。
報道では、毎日のように出世を果たした人たちが、謝罪したり、糾弾されたり、醜態をさらしたりしています。
そんなリスクを負うほどのゲインは得られない、高校生ともなれば、それぐらいは感じられるでしょう。

それでも、出世欲はなくてもいいので、「失敗をして、それを乗り越えることで評価される」ということをもっと当たり前にしていかないと、失敗を恐れる及び腰のビジネスパーソンばかりになってしまいそうです。

団塊世代の企業経営者らが授業

団塊世代の企業経営者らが授業 札幌大学女子短大」(北海道新聞)という記事から。

実体験に裏打ちされた本物の知識を学んで−。団塊世代の企業経営者らが、札幌大学女子短期大学部経営学科で、学生に経済などを教える授業を二十日から始めた。

 “教授陣”は、札幌在住の団塊世代でつくる親睦(しんぼく)会「いその会」の会員。同大関係者も一員で、一年生約六十人に経済への興味を持たせたいと会に協力を求めた。


こういう仕掛けはどんどんやっていくべきだと思っています。

ただし、この記事だけでは、どのようなプログラムになっているのかはわかりませんが、導入と組み立ては難しそうです。

何もなしで、「おじさんの話を聞け」と言っても、なかなか興味は持てないでしょう。
どうしても、学生たちとは距離感がありそうです。
最初に、「なぜこのような授業をするのか」「この授業によってどうなって欲しいのか」といったあたりは、ちゃんと担当教員からのガイダンスが必要でしょうね。

また、ただ「経済に興味を持たせる」というだけでは、授業としてはもったいないですね。
この手の、社会人・経営者による輪講の場合、ただ業種をちりばめて、ひたすら聞いていくというケースが多いと思います。
ちゃんと、間にレポートや発表などを挟んで、「ここで何を学ぶ」というのを組み立てていかないと、本当に経済に興味を持つだけで、その後につながりません。

このような授業により、学生がバイトをする時にでも、自分がやっていることが、その店・その企業にとってどういう意味があるのか、経営する側の視点でも見ることができるようになれば、立派なインターンシップになるのではないかと思います。

あとは、話だけでなく、現場で受講するようなものも加えれば、臨場感があっていいと思います。

まあ、ススキノ経済の実地研修はできないでしょうが。

大阪市職員学歴詐称 大卒を高卒

大卒を高卒に…安定求め受験 大阪市職員の学歴詐称1141人」(産経新聞iza)という記事から。

 大阪市が進めている職員の学歴詐称調査で、市は20日、中間まとめを明らかにした。これまでの調査で詐称を申告した市職員は本庁職員で700人以上だったが、区役所職員を含め申告者は計1141人になった。多くは大学卒を高校卒と偽って高卒資格の採用試験を受けていた。詐称の理由は「安定した職業につきたかった」などが多く、市職員の高待遇がこうした事態を招いたとみられる。市は詐称を自己申告した場合は停職1カ月の懲戒処分と決めている。行政機関で一度に1000人規模の停職処分が出るのは極めて異例。


普通(?)は学歴詐称と言えば、自分の学歴を実際より高く見せるものだが、この場合は逆。
大学を卒業しても、就職が厳しいので、高卒者に採用が限定されている公務員の枠にもぐりこむというもの。
最近は、また新卒採用市場が活発になっているので、あまりないのかもしれませんが、以前はよく聞く話でした。

わたしは、そもそも高卒者に限定して、大卒者を排除する採用試験そのものに反対です。
なぜなら、大卒者は高卒者でもあるからです。
基本的には、能力本位で採用すべきもの。
あえて、高卒者に限定をして募集をするメリットはどこにあるのでしょうか。
と言うと、「じゃあ、高卒では公務員になれないのか?」という話にもなりますが、募集は大卒者に限定せずに高卒以上でいいでしょう。

ただし、今回の大阪府の処分には疑問があります。
なぜなら、高卒者限定が、今回の採用の条件であったはず。
その条件を詐称していたのだから、採用そのものを取り消すのがスジ。
停職は、在職中に何か問題を起こした時に適用されるべきものであり、今回の件は免職でしょう。

それが、停職で済んでいるということは、府としても高卒だろうが大卒だろうが「ちゃんと働いてくれればいい」というのが本音だということではないでしょうか。

京阪神の10大学 社会人の学び支援、NPO法人設立へ

京阪神の10大学 社会人の学び支援、NPO法人設立へ」(asahi.com)という記事から。

社会人が、大学・大学院で学ぶ。
社会人にとってはキャリアアップ、企業にとっては社員教育の負荷軽減、大学にとっては新たな収入源・学内の活性化、ということで、Win-Win-Winの関係のはずですが、ものすごく増えているという印象はありません。

このようなNPOはうまく機能すればいいですね。

大学で学びたいという社会人の相談を受けて、ニーズにあった大学・プログラムを紹介する、といった事業をするのだと思います。
さらに、例えば、ひとつの企業から、まるまる社員教育プログラムを請け負って、複数の大学の講座を組み合わせて提供するなどという大学連合ならではの活動もできるのではないでしょうか。


就職志望調査 銀行人気の復活

<就職志望調査>銀行の人気復活 みずほFGが1位」(毎日新聞)という記事から。

リクルートは12日、来春卒業予定の大学生を対象にした就職志望調査をまとめた。銀行が順位を上げ、人気復活を印象付けた。みずほフィナンシャルグループが1位になり、三菱東京UFJ銀行が6位から3位に、三井住友銀行が13位から12位になった。みずほは前年43位だったが、今年は傘下企業の志望者の一部も集計されるやり方になったことも押し上げ要因となった。銀行が1位になったのは94年の三菱銀行以来。不良債権処理が一段落し、景気回復に乗って大量採用を始めたことが学生の期待を集めた。


毎度おなじみの調査です。
大学生の志望と、実際のその企業の好調不調には、若干のタイムラグがあると言われます。

やはり、大学生は、前年の採用状況を見ながら考えるのでしょう。

近年、銀行系はかなり採用を増やしていますから。
たくさん採っている→行けるかもしれない→行きたい、ということになるのでしょうか。
もちろん、大量に採用している、ということはそれなりに業績もいい、ということですから。

また、統合・再編の過程であれば、自分の将来にも不安を感じるでしょうが、ひとまず落ち着いた、ということもあるのでしょうね。

そういう意味では、今後、統合・再編の波がやってくる可能性のある業界には注目です。3年〜5年後の人気企業が生まれるかもしれません。


<<back|<252627282930
pagetop