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半数は「ゆとり教育」を評価 東洋大学新入生

半数は「ゆとり教育」を評価 東洋大学、新入生と保護者にアンケート』(フジサンケイビジネスアイ)
東洋大学が4月に東洋大に入学した学生とその保護者の計4010人を対象にアンケートした結果、新入生の54・7%、保護者の47・5%が、いわゆる「ゆとり教育」が「良かったと思う」と回答した。

 今年の新入生は2003年4月に導入された新学習指導要領、通称「ゆとり教育」を受けた第2期生に当たる。ゆとり教育をめぐっては、「教育再生」を掲げる安倍晋三首相の肝いりもあり、政府の教育再生会議が見直しの方向を打ち出すなど、批判的な意見が多い。しかし、実際にゆとり教育を受けた世代とその親は、ゆとり教育を評価し、受け入れていたという意外な面も表れた。

 さらに、学生のゆとり教育に対する受け止め方は、「受験対策など、入試の役立つ授業がたくさんあった」が31・7%でトップで、受験勉強の対極に位置づけられたゆとり教育のイメージと乖離(かいり)する反応もみせた。

この記事を読む限り、「受験に向けて効率的に勉強ができて良かった」というのが、ゆとり教育の評価でしょうか。
それはそれでいいと思います。
大学進学という目標があって、それに対して自分で学習の計画を立てて、学校の授業でまかなえない部分について、自分なりに取り組んだ、ということであれば、ひとつのゆとり教育の評価と言ってもいいでしょう。

でも、実際はどうでしょうか。
結局は、課外の取り組みについても、学校まかせ、塾まかせになっていないでしょうか。

ゆとり教育と受験勉強は相反するものではありません。
ゆとり教育と受験勉強は並立すると、私は考えています。
自分で目標を立てて、そのためには自分に何が必要かを考え、計画を立てて実行する。
その目標が大学進学ならそれでいいですし、何が必要かを考えた結果、塾に通うのも悪いことではないと思います。

目標も、課題も、対策も、すべて与えられたものをこなすのでは、ゆとり教育の意味はありません。

学年が進むと、だんだん勉強が嫌いになる

「勉強好き」小1で87.6% 中2は25.3% 学年進むと意欲低下』(東京新聞)という記事から。
 勉強が好きな子どもは成長するごとに減少−。宇都宮市教委が市内の小学一年から中学三年に対し行ったアンケートで、児童・生徒のこんな意識が明らかになった。特に、勉強の好きな割合は小学校から中学校への進学を境として半減しており、学習環境や生活の変化に戸惑う子どもの姿が浮かび上がっている。
 調査は、同市教委が昨年十二月、従来行っていた学習内容定着度調査に加え、「学習と生活についてのアンケート」として新規に実施。全市立校を対象として、学年に応じ八十−百三十程度の質問を行った。
 この結果、「勉強は好きですか」との設問に肯定的回答をした子どもは、小一の87・6%を最高に、学年を経るごとに減少。中二で最低の25・3%まで落ち込み、進路選択期の中三にかけても、1・2ポイントの上昇にとどまった。

学年が進めば、わからないことも増えてきますし、自分の苦手・不得手と言うのも出てきますので、ある程度低下していくことは仕方がないと思います。
やはり注目すべきは、小6から中1で、ガクンと下がっているところ。
通う学校が変わり、周囲の友達・クラスメイトが変わり、クラブ活動が始まったり、何もかも変化をする中で、うまく「中学生になる」ことができないでいるのでしょう。
こういう調査を見ると、小中一貫教育の必要性というのも、考えてしまいます。

また、受験をひかえた中3で、モリッと盛り返して欲しいところですが、それほど変化は見られていません。
これでは、高校に入ってまた環境がかわることによって、うまくスタートが切れるはずがありません。
そして、どんどん勉強が嫌いになっていくのに、大学には入学してしまう。
「学力低下」以前に、「いかに勉強嫌いな学生に、自分から勉強をさせるか」という問題を抱えることになります。
補習をして、どうこうという問題ではないですね。

生活習慣と学力の相関関係

生活習慣:学力と相関関係に 小学6年生と中学3年生の調査結果」(毎日新聞)という記事から。
小学6年と中学3年を対象に、学力試験と子どもや保護者、学校へのアンケートを昨年実施。小6(99校、8058人)と、中3(66校、9559人)を抽出して分析した。試験の成績で、子どもを成績上位、中位、下位層に3等分した。
 その結果、上位層の中学生の83・1%が「朝食をいつも食べる」と答えたのに対し、下位層は59・2%。小中学生とも「朝ちゃんと起きる」「前日に学校の準備をする」など、基本的な生活習慣が身についている子の成績が良かった。
 また、上位層の中学生の43・7%が「家庭で学校での様子をよく聞かれる」と答えたが、下位層は29・7%。小学生も上位層と下位層では10ポイント以上の差があり、親と子のかかわりの影響がはっきり出た。

これまでも、この手の調査はいくつか見てきましたが、早起き・朝食というのは絶対出てきますね。

あと、興味深かったのは成績上位層の子どもの特徴に「家に勉強机、参考書、辞典、パソコンがある」というのが出ているのに対して、成績下位層の子どもの特徴として「自分専用の携帯電話やテレビ、パソコンなどを持っている子」というのがあること。

親の経済格差が教育格差につながる、という話題は以前も書いたことがありますが、単純にそうとも言い切れないかもしれません。

過剰な環境がダメにしているのか、あるいは、道具・環境に関係なく、教育に対する親の興味・関心の度合いが関わってくるのか、この記事からだけでは読み取れません。

ひとつ言えるのは、ただ子どもを動機付けるコミュニケーションだけではなく、生活習慣の形成も含めて、それなりのディシプリンが必要なのだと思います。

私は、小学校5・6年生の時に、毎日日記を書いていました。
好きでやっていたわけではなく、宿題でした。

「自由ノート」と言っていたと思いますが、毎日大学ノートに2ページ(4ページだったかな?)、日記と、あとは何の教科でもいいので、自分で勉強したことを書く、というのが宿題でした。

これにより、机に向かう習慣、文章を書く習慣、何をするか自分で考える習慣、偏りなく学習する習慣、いろいろな習慣がついたと思っています。

提出したら、その日のうちに、チェックされて戻ってきます。
今思えば、先生の仕事量はものすごいものがあったことでしょう。
小学校の先生ですから、そんなに空き時間もなかったはずです。
それなりに面白がってやっていましたが、やはり何かしらの反応があるからやっていたということもあるのでしょう。
これは、必ずしも先生がしないといけないものでもないはず。
特に、子どもと一緒の時間が取れない保護者の方は、こういうことからコミュニケーションをはじめてもいいかもしれません。

高校野球の特待生制度は何が問題なのか

産経新聞【甘口辛口】4月26日から
 案の定というか、高校野球の特待生制度実施校に甲子園の常連校などの名前が、次々に挙がっている。高野連に正直に申告し、制度を中止すれば当該部員は5月中の対外試合出場を止められるが、夏の大会には出られる。下手に隠し立てするよりも、「お恐れながら…」と申し出る方が得策だろうと先日、小欄で書いた ▼しかし、この少子化が進む時代に、私学が特色を出すため野球のうまい子を特待生として集めようが、頭のいい子を奨学金で集めて東大合格で名前を売ろうが、良識の範囲内なら自由なはずだ。競争により学校間に格差が出るのは当然で、文科省でさえそこまで口は挟まない ・・・

私も、この特待生制度の何が悪いのか、しっくりときません。
というより、わざわざ問題視する前に、このようなことがなされているのは、一般常識として認知されているのではないでしょうか。
何を今さらいいだしているか?というい気もします。

これがまだ、特待生制度を実施いしている学校の一般生徒から、「私達の学費をそんなことに使うのはおかしい」という声が出ているのなら、それは議論すべきだと思います。
それでも、個々の学校の問題です。

高野連は何を問題視しているのでしょうか。
不公平だから?
それならもっと不公平なことはいっぱいあるでしょう。
なぜ開催地が常に甲子園なのでしょうか。遠隔地の学校には不利ですね。
なぜ高校数に関わらず、県単位で出場校を選抜するのでしょうか。これはよく言われることですが。
なぜ、高校生であっても、年齢によって出場できないのでしょうか。

あまり誰も問題にしない、根本的な疑問もあります。
なぜ選手の商業的TV出演などができないのに、試合はTVで放送されるのか?
なぜ選手のプレイ以外の話題を報道しているのに、プライバシー侵害だと言われないのか?

高校野球は、教育ではなく、国民的興行です。
であれば、演者にも、それなりのベネフィットを認めてあげてください。

教育だというのなら、一企業が主催する大会ではなく、高校総体で充分です。

全国学力テストはプライバシー侵害?

「内心」を問う全国学力テストの質問紙に戸惑いも 」(信濃毎日新聞)という記事から。
 24日の全国学力・学習調査では、国語と算数・数学の2教科の学力テストに加え、個々の子どもたちの学習環境や意識を聞く「質問紙調査」も行われた。文部科学省は、学力結果と家庭環境などの相関を分析するつもりだが、昨年の予備調査で、生活習慣や家族間の意識など子どもの内心やプライバシーに踏み込みかねない−と指摘を受け、一部を修正。それでも、一方的な価値観を押し付けかねないと懸念する声が、県内の教育関係者らにある。「質問紙調査」は教科テストの後に実施。小学6年生は99項目、中学生には101項目を聞いた。起床時間、学校以外の学習時間や、「家人と食事を一緒に食べる」「今住んでいる地域が好き」「人の役に立つ人間になりたいと思う」は当てはまるかどうかを4段階で聞いた。


どうも、生活習慣や家族間の意識を問う生活調査が、プライバシーの侵害だと言いたいようです。
でも、ちょっと待ってほしい。
前の記事でも書いたが、この調査は、個々人のアセスメントではない。
個人情報を記入する必要はないものです。
質問そのものも、例えば「生徒全員が必ずしも、両親と暮らしているわけではない」その程度の事情は前提に作られているはずです。記事中で取り上げられた質問も「家族」ではなく「家人」となっています。

何も、エキセントリックな反応をする必要はありません。
むしろプラス要素に目を向けたいところです。

学力と、生活習慣の相関を見てみれば、学力を身につけるために、理想的な生活習慣というものが出てくるかもしれない。いや、出てきてほしいと思います。

そういう結果が出たら、その生活習慣を押し付けるのではなく、そのような生活を送りやすい外部環境を整備する。それが行政と言うものでしょう。

とりあえず、この指摘は、単なるいいがかりでしょう。

43年ぶりの全国学力テスト

学力テスト 小6、中3対象に3万2700校で始まる」(毎日新聞)という記事から。
全児童・生徒対象のテストとしては43年ぶりに復活した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が24日、国公私立の約3万2700校で一斉に始まった。対象となる小6、中3の児童・生徒約233万人は各学校の1時間目開始時刻から国語Aの問題に取り組んだ。小学校は午後0時半ごろ、中学校は同2時半ごろに試験日程を終了する予定。
 テスト問題は、国語、算数・数学ともに、身に着けておくべき「知識」(A)と実生活の場面に活用する「活用」(B)の2種類がある。小学校は国語A▽算数A▽国語B▽算数B、中学校は国語A▽国語B▽数学A▽数学Bの時間割で行われ、最後に生活習慣などを尋ねる調査(アンケート)が実施される。
 愛知県犬山市(小中学校14校)が国公立では唯一不参加を表明している。私立では4割弱の学校が参加しなかった。

一部で、名前を記入するかどうか、ということが取り上げられているようです。
個人情報保護云々の前に、そもそもこのテストに個人の名前って要らないのでは?と思いますがどうでしょう。
このテストの目的は、生徒個人の学力・能力・生活習慣を調査するものではないですよね。あくまでの国全体として、あるいは地域(一応、学校単位でも)として、現在の子どもたちがどうなっているのかを調べるんですよね。
だったら要らないでしょう。

もちろん、裏側では、この結果が各学校・教員の査定のような形になるということはあるのでしょう。

今回注目したいのは、知識ではなくて、実生活での活用を前提としたリテラシーの状況ですね。
いわゆるPISA型の学力評価です。日本が弱いとされているところです。
近年の指導要領はここを伸ばそうと意図されてきたものです。
その成果がどうなっているか、興味深いものがあります。

結果次第では、またゆとり教育なのか、詰め込みなのかといった論議が再び出てくることでしょう。

高校で教えるべき、社会の基礎知識

多重債務「改善プログラム」に学校教育も 「借金しやすい状況」根深く 」(フジサンケイ ビジネスアイ)という記事から。
 政府は20日、多重債務者対策本部(本部長・山本有二金融担当相)を開き、消費者金融などからの多額の借金に苦しむ人の救済を目的とした「多重債務問題改善プログラム」を決定した。全国の500以上の市町村で相談窓口を整備するのが柱。山本金融相は記者会見で「国、自治体、関係者が一体となってプログラムを実行したい」と述べた。
≪「改善プログラム」のポイント≫
 一、多重債務者の相談に対し、2009年末までに全市町村で対応できる状態を実現。
500以上の市町村に相談窓口を設置
 一、相談窓口や消費生活センターがない市町村は、他の自治体やカウンセリング機関を紹介
 一、返済能力があり、問題解決に資するなどの条件を前提に、生活協同組合など非営利機関によるものも含め、低利融資を積極活用
 一、高校家庭科の学習指導要領で多重債務問題を扱うことを検討するなど「金融経済教育」を強化
 一、ヤミ金融の撲滅へ取り締まりを強化。対応マニュアルを警察官に配布し、違法事例に積極対応


実際、高校までの教育の中で、教えきれていないことが、たくさんあるような気がします。

今の指導要領を細かく知っているわけではありませんが、たとえば「株式」について。
ライブドア騒動以降、一般の人にも株の専門用語が広まるということはありましたが、そもそも高校までの教育の中で金融、特に投資について学ぶ機会はなかったような気がします。

為替については少し勉強したような気がします。
(丁度、円高が進んでいるときでした)
あるいは「公定歩合が・・・」といった金利政策についてもやりました。
(丁度、バブルの頃でした)

なぜか行政・経済という側面での勉強は多いのですが、消費者としての勉強は少なかったですね。

この多重債務のことも、それだけをポンとやっても意味がないと思います。
家庭経営、将来設計という側面で、根本からやっていけば、いい効果があるのではないかと思います。
それによって、例えば、年金に対するものの見方が変わる、あるいは、働くことに対する見方が変わってくるのではないかと思います。

ただ、日本そのものが借金体質であったり、破綻する自治体が出てくるなかで、どこまで説得力のある教育ができるかということについては、不安ではありますが。



学力低下に歯止め? 高校生学力調査

ゆとり教育 学力は「改善の方向」 文科省調査」(毎日新聞)という記事から。

ゆとり教育導入前の旧指導要領で学んだ高校生を対象にした前回調査(02〜03年度)と同じ問題181問で正答率を比較すると、145問(80.1%)が前回並みで、26問(14.4%)が前回を上回った。学習意識のアンケートでは「勉強は大切」と答えた生徒の割合も増加。調査を行った国立教育政策研究所は「(学力は)改善の方向に向かっている」と分析している。


本当に改善しているのでしょうか。
そもそもゆとり教育の目的は何だったのでしょうか。
「知識詰め込みはいけない」なぜでしょうか?
生徒がかわいそうだから、という理由ではないでしょう。

これからは、一定レベルの知識を持った人間を大量に生み出すことではなく、マーケットやテクノロジーにおいてブレークスルーができる人間を育てることが必要だ。なぜなら、これまで日本が成熟した社会になり、これまで日本が担ってきた役割は今後、中国などが担うようになる。今のままでは、日本は沈む。
だから、ゆとりを持った教育で生徒の伸ばせるところを伸ばそうということだと私は理解しています。

でも、「15万人「ゆとり」高3調査 学力低下歯止め? 記述力いぜん不足」(産経新聞)にあるように、学力が伸びているのは単純な知識を問うような問題が中心で、思考型の問題は弱いようです。

学力低下が叫ばれ、いよいよまずいと思った教員たちが、ゆとり教育の主旨を忘れ、「とりあえず詰め込んでおけ」という方向に走った。
ただそれだけの結果ではないかと思います。

茨城県教委、高校で道徳必修化 1年生対象に今年度から

<道徳>茨城県教委、高校で必修化 1年生対象に今年度から」(毎日新聞)という記事から。

茨城県教委は今年度から、県立高校106校全校で「道徳」を必修化した。都道府県内の全公立高校に義務付けるのは全国で初。「ほぼ全員が高校に進学する時代。確固たる価値観と、社会に参画して支える意識を持たせたい」と03年度から必修化を検討していた。
(・・・中略・・・)授業は1年生対象で年間35時間。総合学習の時間を利用する。生徒に価値観を押し付けるのではなく、自ら考え、自分の意見を持つことを目指す。評価は絶対評価ではなく、担当教諭が生徒の心の成長を文章記述で表し、単位を認定する。


われわれがイメージする「道徳」とは、ちょっと意味合いが違うようです。
まあ、総合的学習の時間の範囲内です。

独自にテキストを作ったようですが、できるだけ、座学ではなく、地域・社会に出ていって欲しいと思います。
「道徳」そのものの意味を考えるために、地域の人たちにヒアリングしたり、アンケート調査をしたりして、まず、社会一般に言う道徳とはどういうものなのかを考える。
そんなところからスタートしてもいいのではないかと思います。

自ら考え、自分の意見を持つことはもちうろん重要なのですが、独りよがりにならないように、併せて、他者の声に耳を傾け、他者の意見も尊重できることも目指してほしいと思います。
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