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資格や検定合格で賞金を出すニンジン作戦について考える

資格試験や語学検定に合格した学生に奨学金を出したりする大学が増えているそうです。
非常にわかりやすいインセンティブですね。

しかし、資格試験も語学検定も大学での学習の本流ではないはず。
肝心の学業成績が優秀な人にも、ちゃんと奨学金が出されているのでしょうか?
それがなければ、いったいどこを向かっているのか?ということになってしまいます。

学生にとっては「貰えるものは、喜んで頂きます」ということでしょうが。

資格や検定、合格したら賞金 大学が「ニンジン作戦」』(asahi.com)という記事から。
 資格試験や語学検定に合格した学生に賞金を出したり、学費を減免したりする大学が増えている。狙いはもちろん、やる気を引き出すこと。まるで鼻先にニンジンをぶら下げているようだが、実際、効果はでているようだ。

 大阪府東大阪市の近畿大で4日、英語でのコミュニケーション力をみる「TOEICテスト」で500点(日常会話の初歩水準)以上をとり、大学の成績も良い経営学部生73人に、「奨学金」名目の賞金10万円が贈られた。畑博行学長は「これに満足せず前進してほしい」と励まし、代表者に賞状を手渡した。 (後略)

自分が努力した結果について、わかりやすい形で褒められるということが、モチベーションアップにつながるのは確か。

しかし、いくら資格試験をがんばっても、それが大学での学習にプラスにならなければ、大学として支援するのはちょっとどうかと思います。
そういう点では、記事の中での立命館大の「大学の成績なども加味しながら・・・」というフレーズは重要です。
試験合格が本業のモチベーションアップにつながって、学業成績もアップする、というのが理想的です。

加熱しすぎると、少し前に問題になった入学もしない大学への受験費用を高校が負担して出願させていた件の、大学版に発展しかねません。
大学がPRしやすい難関資格に合格したもの、大手企業に内定したものに報奨金を出すといった具合に。
そういう意味では、国家公務員1種の採用内定に50万円というのは、すでに道を踏み外していると思われます。

さらに、語学検定や資格試験に限定する必要はないでしょう。
例えば、TOEICで、ただ「高得点をとりました」という学生と、「それよりも得点は低いけれど、これを機会に、留学生との交流を深める活動をやっています」という学生がいれば、やはり後者を応援してあげたいものです。
試験などを限定せずに、課外学習奨励奨学金として、学生本人からのプレゼンシートと実績を証明する申請書類によって選考するような形式の方がいいのではないかと思いました。

comments

どこの大学もお客様を引き寄せるニンジンが必要なのでしょうか。日本の大学と米国の大学を比べると、平均勉強時間は日本では、5.3時間、米国では、13−14時間だそうです。今後の日本の大学、日本の社会の行く末が気にかかります。

編集部Kさん、コメントありがとうございます。
この場合は、お客様を引き寄せるというよりは、入学してからやる気を起こさせる、ということなのでしょうね。進学率が50%を超えているということは、まあ、そういうことなのでしょう。

  • kange
  • 2009/03/16 12:09 AM
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