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センター試験 過去の素材文を再利用&科目選択を弾力化 について考える

過去問題に使用された素材の再利用は、ずいぶん前から議論されてきた問題です。
このブログでも、一年程前に『センター試験過去問出題解禁について考える』として、取り上げていました。

このニュースについては、「過去問解禁」といった表現を使っているメディアもあるようですが、それはちょっと違います。

事実を正しく伝えているのは、こちらの毎日新聞の見出しです。

大学入試:センター試験 過去問題に使用の出典文、再出題を解禁へ』(毎日.jp)という記事から。
 大学入試センターは5日、10年1月のセンター試験から、過去に出題されたり、他の大学入試や教科書で使われた文章などを再度出題できるようにすると発表した。これまでは「受験生の間に不公平が生じる」として出典の重複を避けていたが、「問題に適した素材文には限りがあり、良質な問題を作成することが困難となってきたため」と説明している。
(中略)
 一方、文部科学省は同日、センター試験の科目選択を、12年の試験から弾力化すると発表した。理科はこれまで6科目を▽「生物1」「理科総合B」▽「化学1」「理科総合A」▽「物理1」「地学1」−−の3グループに分け、各グループから最大1科目を選ぶことができたが、改定後は6科目から最大2科目を選べるようになる。(後略)【加藤隆寛】

「過去問解禁」などと言ってしまうと、数学や理科などでも過去に使用された問題が出題されるのではないかと、誤解してしまいますね。
正しくは、国語(あと、英語も該当するのでしょう)で使用される素材文の再利用が想定されています。
まあ、古文・漢文の素材は、極端に言えば有限ですからね。
また、現代文で、評論や小説・随筆など最近書かれたものを使ってしまうと、それもまた受験生が接する機会によって不平等が生じるということにもなるのでしょう。
ただ、現代文や英語であれば、新しく書き起こすということもできないことはないと思います。
私としては、やはり以前のエントリーで提案した「標準問題集」を押したいと思います。

あと、科目の弾力化については、実際には各大学でどのような科目を指定してくるかという問題もありますので、これ自体が受験生に与える影響はあまりないでしょう。

ただ、2科目選択をどうやって実施するのでしょう?
120分続けて試験時間をとり、60分の時点で1科目分の解答用紙を回収?
いや、それでは、1科目目を捨てれば2科目目に120分の時間をかけられます。
また、1科目しか受験しない受験生が60分で退出すると、入試問題・解答がその時点で外部に出る可能性があります。まだ2科目目を受験している受験生がいる段階で、その問題が外部に出るのは不正のリスクがありますね。

現在の理科の科目グループ分けも、自由選択での実施が難しいからこそ、苦肉の策であのような分類をした上での選択になるのだと思っていました。

いったいどうやって実現するのでしょうか?って私が悩んでも仕方がないのですが。

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