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日本学生支援機構 奨学金返済の延滞率の高い大学を公表へ について考える

以前、以下のようなエントリーを書きました。
財務省奨学金事業の見直し検討について考える
このエントリーでは、「暴論かもしれないが」という前提で、
・貸し出す際には大学を審査する
・大学が保証人になる
といった提案を書いています。

今回の延滞率の高い大学の公表は、それに近い考え方ですね。

奨学金返済の延滞率高い大学、公表へ…日本学生支援機構』(YOMIURI ONLINE)という記事から。
 奨学金の貸与事業を行う独立行政法人の「日本学生支援機構」は10日、奨学金の返済が滞っている卒業生の割合が高い大学などの学校名を公表する方針を決めた。
 近く、公表の基準などの検討に着手する。2007年度に奨学金の返済を延滞した卒業生の割合が20%以上の大学は7校を数え、中には30%を超える学校もあり、学校も奨学金の返還を学生に促す責任があると判断した。
(後略)

まず、大前提として、返済義務のある奨学金を「奨学金」と呼ぶことには抵抗があります。
まず、これは「教育ローンである」と言い切ってしまいましょう。
その方が、返済しないといけない、ということがはっきりします。
借りるにもそれなりの覚悟が必要だと。

そして、多くの場合は定職を持たない、将来もどうなるかわからない学生に対して、与信判断もせずに貸し出すわけですから、ある程度は回収不能になることは、貸し出す側としては覚悟しているはずです。
月額10万円を4年間借りると、貸与総額が480万円。年利を1%だとすると、返還総額は530万円になります。20歳そこそこの若者にそれだけの借金を背負わせるわけですから、順調に返還されると思うのが間違いです。
(だからといって、返済しなくていい、という話ではありません)

保護者の収入や、本人の成績などの制限の緩い、誰でも借りられる教育ローンは必要だとは思います。
しかし、そのために、貸与ではなく、支給奨学金が必要な学生(経済的に困窮している者、あるいは、飛びぬけて優秀な者)が、奨学金を受けられなくなるような事態は避けたいと思います。

延滞率が高い大学を公表するのもいいのですが、すでに卒業してしまった学生に対しては、大学としても手の打ちようがないのではないでしょうか。大学に肩代わりさせるのであれば、大学としても力の入れようが違うでしょうが。

今後については、もしかしたら、返還が必要な教育ローンについては、民間に任せてしまって、一部機構が利子を補助するような形にしてしまった方が、スリムになるのではないでしょうか。

comments

誰が奨学金を支払わないのですかの議論が抜けてますね。支払わない人が一気に支払えない人、と飛んでます。小学校の給食費と同じ構造ではないか検証しましたか。
全てが‘ゆるふん’なので、こんな一定のけじめは賛成です。

あんたは甘い!

  • 月隅
  • 2008/06/13 9:24 PM

月隅さん、コメントありがとうございます。
ここでは、支払わない人のことも、支払えない人のことも、書いていません。機構側の問題について書いているだけです。
ゆるふんというのは、私が、こちらのエントリーhttp://univlog.jugem.jp/?eid=234
で書いた税金で補填される特殊法人の緩さのことでしょうか。であれば、その通りです。
借りた金は返す。当たり前のことです。
それでも、いくらかは焦げ付くものですから、そのリスクを負うぐらいなら、民間にさせて利子の補助を少し出してあげる、という形の支援の方が、無駄がないのではないか、という話です。
大学名も公表すればいいのですが、大学が困ることはあっても、肝心の回収にはつながりません。

  • kange
  • 2008/06/14 12:33 AM
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