高校の先生方の中には、いろんな場面で「高校は予備校じゃないんだから」と大学受験を目標とした指導を忌避する一方で、「保護者のニーズは、大学受験にあるのだから…」と、大学卒業後の社会で求められるような綜合的な力を育成するような教育に二の足を踏むような、矛盾を抱え込んでいる方も多いかと思います。
現在の大学入試改革の議論は、いろいろと問題は山積みではありますが、ある意味、上記の矛盾を解消するチャレンジではあるかと思っています。
入試改革、評価法を議論 高校・大学教員が研究会 静岡(アットエス静岡新聞)という記事から。
静岡県、静岡県立大、ふじのくに地域・大学コンソーシアムはこのほど、高校と大学の教員が意見交換する研究会を静岡市駿河区の県立大で初めて開き、新しい大学入試と学力の評価法について考えた。
大学コンソーシアム京都・高大連携推進室長で京都工芸繊維大学教授の内村浩さんが講演し、高校や大学で実際に行ったアクティブラーニング(主体的・協働的な学び)の授業を紹介した。(後略)
こういうコミュニケーションをもっともっと増やしていけるといいですよね。
大学の入試担当の先生方と、高等学校の進路指導などをしている先生方とは、対立とは言わないまでも、両極にいるようなイメージもあるかと思います。
でも、生徒・学生の成長を支援するという点では、同じなんですよね。
この研究会の講師に呼ばれた、京都工芸繊維大の内村先生も、もともと高校教員です。
実は、重なること、思いを同じくすることは多かったりするのではないでしょうか。
高校の先生方が、生徒のことを思って「あんな授業、こんな授業、いろいろやってみたいけど、結局、大学入試がね…」というのは、昔からよく聞く話です。
本当に、生徒のための授業をやりたくてもできない先生の言葉なら重たいのですが、それが、授業の創意工夫をしたくない先生の「やらない言い訳」にも使われていたりします。
でも、このようなコミュニケーションが増えて、生徒の大学進学以降の成長まで見据えた授業を高校で展開して、それと大学入試が直接つながっていくようなことになれば、お互いhappyですよね。
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