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愛媛今治・獣医師系大学、県内高校生12%「誘致なら進路に」意識 について考える

大学や学部を新設する際には、学生確保の見通しがあるのかを調査をするのが一般的だと思います。

ただ、ある程度、「こんな学部をこれぐらいの規模で作りたい」という計画が定まってきてから行う調査は、計画を実現させるための調査になってしまい、ネガティブな結果とならないような調査計画が立てられたり、分析においてもネガティブな要素が無視されたり、といったことがないわけではありません。

発想のもとになる調査はいいのですが、発想を裏付けるための調査には、いろいろ問題があるな、と思っています。

<国家戦略特区>今治・獣医師大、12%「誘致なら進路に」 県内高校生意識調査で回答 /愛媛(goo 毎日新聞)という記事から。
 規制緩和で地域振興を図る「国家戦略特区」の指定を受けて獣医師系大学の新設を目指す今治市は、県内の高校生に行った進学意識調査結果をまとめた。それによると、獣医学部への進学希望者は県内の高校生の約5%だが、「今治市に獣医学部ができた場合、進路として考えたい」という生徒は約12%に上った。誘致が実現すれば進学希望は大きく伸びそうだ。(後略)【松倉展人】

四国には、獣医学部がありませんから、アイデアとしては理解できます。

ただ、「進路として考えたい」なんてのは、「絶対行きたい!」という人から、「進路を考える際の一つの選択肢として加えてもいい」というレベルの人まで、さまざまでしょうから、あまり拠り所にしない方がいいとは思います。

そもそも、既存の獣医学部の、地元占有率ってどのぐらいなんでしょう?
具体的な数値を見ていないので、ただの推測ですが、高くはない気がしませんか?

獣医学部は設置数が多くはないですから、獣医学部を志望する受験生は、かなり広い範囲で進学先を考えますよね。

なぜ、県内の高校生に進学意識調査を行ったんでしょう。
新設大学では、地元の志願者だけをターゲットにするつもりなのでしょうか?
地元の進学希望者の受け皿となることが、獣医大学新設の目的なのでしょうか?
あるいは、最大の目的は地元の畜産業などの振興で、そのためにそこで働く地元出身の若者を育成しようという意図なのでしょうか。それならば、分からないでもないです。

でも、その場合は、現在の獣医学志望者の動向を考えると、入試の時点で、何かしらの地元優遇策を設けないと、その目的は実現できないのではないでしょうか。
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