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東大はなぜ推薦入試を増やすべきなのか、激論 について考える

入試は公正でなければならない。
確かに、それは否定されるものではありません。

ただ、推薦入試やAO入試に対する批判において、この話が出てくると、ちょっと留保したくなります。

教科試験は公正であるという前提で、推薦・AOを批判されることが多いと思いますが、教科試験って本当に公正なのかという疑問は出てきませんか?

みんなが公正だと思っている教科試験だって、そういうタイプの試験が得意な受験生にとっては有利な試験の一つでしかないという考え方だってできます。

東大はなぜ推薦入試を増やすべきなのか。東大教授や教育改革実践家らが激論(東大新聞)という記事から。
 「今年から、東大と京大で推薦入試が始まりました。これを受けて、推薦入試についていろんな議論が起こりましたが、実は日本のトップ大学の多くは推薦入試に舵を切り始めていて、筑波大学は3割の学生、東北大学や名古屋大学は2割の学生がすでに推薦で選ばれています」

 そう語るのは、スズカンこと鈴木寛教授(東京大学公共政策大学院)だ。文部科学副大臣の経験もある鈴木教授は、詰め込み型の教育ではなく生徒が主体的に学ぶ教育形態(アクティブ・ラーニング)の必要性から、旧七帝大、早慶、東工大、筑波、一橋の12大学の総長・学長と個別に面談をするなどして、推薦入試の重要性を訴えてきた。(後略)

記事に書かれていることは、大いに賛成するものです。

ただし、どうやってそれを実現するかという点についてのアイデアがもっと出てこないと、ちょっと可能性が見えません。

冒頭にも書きましたが、まず、大学が欲しいと思っている学生を選抜するためには教科試験は万能ではないという検証が必要でしょう。

さらに言えば、大学が欲しい人材を選抜するという点で、入試は公正であることより、主観的に行われることが優先されるという社会的な合意が必要です。
もちろん、大学は一人の個人ではありませんので、ここでの主観というのは、共同的な主観です。
このあたりは、昨今の風潮を見ると、かなりハードルが高そうです。
大学に入学することよりも、その大学を卒業することに重きを置かれるような社会になれば、受け入れられるようになるとは思いますが。

そして、そういった選抜を誰が行うのかという問題。

入試事務ではなく、選抜そのものを専門的に担うような人材を揃えることができるでしょうか。
国立大でもアドミッションセンターを設けて、専任の教員を置いたりしていますが、1人・2人では、できることも限られます。そもそも、教員である必要があるかどうかも疑問です。

このあたりで、機構改革が行われる大学が出てくると、いよいよ時代が変わってくるのかな、と期待が持てます。
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