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「国・公・私」超え大学再編 文科省、秋にも中教審諮問 について考える

大学生の学力低下などの話題になると、脊髄反射的に「大学は多過ぎるから、どんどん潰せばいい」という人がいたりします。

何の解決にもなりません。

少なくとも、大学を潰した後で、若者をどう教育して、社会人に育てるのかというプランとセットで考えないと、社会保障費の増大という形で、直接、私たちの生活に影響が出てきます。

「国・公・私」超え大学再編 文科省、秋にも中教審諮問(産経ニュース)という記事から。
 文部科学省が、国公私立の枠組みを超えての統合を視野に入れた大学再編を検討していることが11日、同省関係者への取材で分かった。秋にも再編の在り方を中教審に諮問する。大学進学率が頭打ちの中、今後18歳人口の急速な減少が見込まれ、主に地方で定員割れが続く私立大の経営は一層厳しくなる見通し。一方で地方創生を担う人材育成も求められており、文科省は、私立だけでなく国公立も巻き込んだ再編で、地方大学の教育力や財務基盤を強化したい考えだ。(後略)

経営としての統合であったり、大学そのものの合併であったり、在学生が不利益を被ることのない再編が可能なように、法的に整備をするといったことは必要だと思いますが、「再編の在り方」というのは、具体的には何を表しているのでしょうね?

そもそも、私立大に関しては、2000年代以降、いくつかの大学が募集を停止していますが、その際には、再編が必要という話は出てきていなかったはずです。

今、こういった話が出てくるということは、「静観できないぐらいの数の私立大が行き詰る可能性がある」あるいは「私立大だけではなく、国公立大も行き詰る可能性がある」のどちらかの状況(あるいは両方)になってきたということなのでしょう。

いろいろなケースが考えられますが、今の流れを見ていると、行き詰った私立大を近隣の国立大が救済するような方向というのは、あまり考えられません。国立大にもそんな体力はないでしょう。そこは、経営基盤の強い他の私立大の傘下に入るような形の方が、現実的だと思われます。

一方で、国立大の方はどうなのでしょう?
地方国立大は相当厳しいとは聞きますが、地方私立大は輪をかけて厳しいはず。
果たして、地方の中で国公私立大が大連合を組んだとしても、それで基盤強化になるのか、不安です。

「それで成立しないなら、もう要らないってことでしょ」という論理が展開されてしまうのでしょうか。

各地方において、文系であろうが理系であろうが、一通りの高等教育を受けられるということは、国として最低限保証しておくべきことだと思いますよ。
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