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九州大:日本の大学初のラーニングアナリティクスセンター設置 について考える

アクティブラーニングに取り組んでいる大学の先生方に話を聞くと、その効果として「ゼミの授業がやりやすくなった」と言われることが多いです。

アクティブラーニング型の授業では、学生が何かしらの形でアウトプットをするプロセスがありますから、学生にとってのアウトプットの最上位の形である卒論とそれにつながるゼミでの学習がやりやすくなるのは当然ですね。

そのような効果を、それを感覚的なものではなく、客観的な事実として表すことができれば、検証も可能になります。

九州大学、日本の大学初「ラーニングアナリティクスセンター」設置(大学ジャーナルオンライン)という記事から。
 九州大学基幹教育院は、教育・学習に関するデータの管理・分析を行い、教育・学習の改善に資する情報を提供することを目的に、2016年2月1日、“ラーニングアナリティクスセンター”を設置しました。これは、教育ビッグデータの蓄積と分析を行う日本の大学では初のセンター組織となります。(後略)

センターの公式HPはこちら
九州大学基幹教育院ラーニングアナリティクスセンター

面白いアプローチですね。

大学業界では、「アクティブラーニング」と同じように、「インスティチューショナル・リサーチ(IR)」がバズワードとなってますよね。
ただ、経営面で語られることが多いような気がします。学生の立場に立てば、教育にこそIRを使ってほしいですよね。
この九州大の取り組みは、まさに教育にフォーカスしています。

本来であれば、基幹教育で目的としている「学生のものの見方・考え方・学び方」がどう変わったのかを検証するべきところですが、とくに「見方・考え方」をデータとして表すことは難しいので、「学び方」をデータ化して分析していこうというところでしょうか。

具体的には、LMSのログデータを使うようです。

よい成績が出ている学生の行動特性がどうなっているのか。
どのような授業の手法や教員の働きかけが、学生の学習活動によい影響を与えているのか。
そういったことが明らかになってくるということでしょうか。

当然、教育改善につなげていくわけですが、併せて、学習支援にも使っていけるような気もします。

よい学生の学習活動のプロセスが分かるのであれば、逆にうまくいっていない学習活動のプロセスも分かりますよね。
まあ、まったくLMSを使っていなければ、その時点で確実にダメだとは思いますが、ちゃんと学習しているようで実は伸びていないという学生もいるはず。

そのような兆候のある学生に、セメスターが終わって成績が出てからではなく、途中で働きかけて軌道修正ができるようにシステム的なサポートができるといいですね。
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