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東大医学部入試、面接復活の深刻事情について考える

少し前にニュースになっていた東大医学部の面接復活の話題。

中には、現在議論されている大学入試改革での人物評価の流れと絡めて報じられているようなものもあったようですが、医学部入試では面接が課せられているのが一般的です。

ということで、このブログではスルーしていたのですが、面接復活の背景について、いろいろと言われているようです。

中止から11年…東大医学部「入試面接」来年復活の深刻事情(日刊ゲンダイ)という記事から。
「東大理科3類」といえば、日本で一番難しい医学部。その理3が2018年2月の入学試験から面接を復活させる。

 東大入試課によると、理3では1999年から医学教育を受けるにふさわしい意欲と適性を備えているかを見極めるため面接をおこなっていたが、07年に中止。中止の理由は志願者が型にはまった応答をするようになったからだという。復活を決めたのは「コミュニケーション能力」「プロフェッショナリズム」「社会的視点」があるかをみるのが目的で、面接の結果で不合格になることもある。(後略)


最後の、「米国では大学を4年間で卒業してからあらためて医学部に進む仕組みになっている。人間性を磨いてから医師を目指すため、患者との摩擦も少ない」というのは、少々強引なような気もしますが…。

それはともかく。

医学部入試での面接については、以前にも少し触れたことがあります。
医学部入試の面接で0点 採点基準は? について考える

医学部の面接には、ペーパーテストでは測れない医師としての適性を欠く者を振るい落とすという機能があって、どれだけペーパーテストで高得点であっても、面接次第で不合格となることもあります。
明確な基準が示されないため、受験生にとっては、少々厄介な存在です。

もともと面接を中止した理由は「志願者が型にはまった応答をするようになった」とのことですが、何が求められているのか分からないのですから、減点されるリスクもあるような独自性の高い答えを避けるのも無理もない話です。

結局、「どういう人材を育てたいのか?」というところなのではないでしょうか。

臨床医を育てるなら、当然、患者やスタッフとのコミュニケーションが必要です。
相手の話を聞く力、治療方針などを説明する力、コミュニケーションなしでは成立しません。

では、研究医ならばコミュニケーションは不要なのか?

多くの場合、プロジェクトのような形でチームを作って研究に取り組むのではないでしょうか。
そうなると、リーダーになるにしてもメンバーになるにしても、やはりコミュニケーションがとれないと困ります。

中には、とてつもない能力があって、1人でなんでもやってしまった方が成果が出せるような天才肌もいるのでしょうが、「そういう人材は手におえない」と投げ出すのもアリですし、そのような人を特別に育て上げるようなプログラムを準備するのもアリでしょう。

育てる人材目標や、入学後のプログラムの話を抜きに、入試だけ語っても、あまり意味のない話になってしまいます。
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