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専攻科目・講義・教室なし,斬新な全寮制大学をMIT教授が設立予定 について考える

「大学の授業風景」と言われて、思い浮かぶのはどんな様子でしょうか。

大きな階段教室で、先生の講義を聴いている学生たち?
数人で、机をロの字にして、意見を交わす学生たち?
プロジェクターで、何かを発表している学生たち?

いずれも、教室の中の風景です。

MITの先生が、教室のない大学を計画しているそうなのですが、想像できますでしょうか?

「専攻科目・講義・教室ナシ」という斬新な大学をMITが設立予定(Gigazine)という記事から。
(前略)
クリスティーン・オルティス教授が設立を目指しているのは全寮制の非営利大学で、研究プロジェクトをベースに学習する新しいモデルの大学とのこと。オルティス教授は「新大学が開設されれば、在校生と卒業生の区別はなくなります」と話しており、専攻科目・講義・教室などの概念がなく、研究プロジェクトベースの学習スタイルにより、従来の大学教育の課程を省略することができるそうです。
(後略)

フンボルト理念に基づく「研究を通した教育」と考えれば、新しくはないですよね。
ただ、教える側の研究ではなく、学生側の研究が基軸になっているところが斬新といったところでしょうか。

元ネタの記事はこちら↓
Dean for graduate education to take leave, start new university
By William Navarre


Gigazineの記事では「在校生と卒業生の区別はなくなります」となっていますが、これは「学部生と院生の(between undergrad and grad)」ですね。

PBL型の授業をする時に、他の履修科目との関連を考えずにプログラムを作ってしまうと、単に「一生懸命、頑張った」という青春の1ページ的な活動で終わってしまう可能性があります。
それはそれで無駄ではないのですが、大学の授業の一環として行うのであれば、それだけでは困ります。
何の知識も技術もないまま、あるいは身につけた知識や技術が課題からずれていては、プロジェクトに取り組んでも、ただ困難にぶつかるだけです。

それが、この計画では、そもそも「授業がない」大学だということ。

どうやって、プロジェクトを遂行するために必要となる知識を技術を身につけるのか。
プロジェクトの中で、教員や院生がTAとなって教えていくのか。
あるいは、学生も1人の研究者として扱って、プロジェクトの中で、その点も含めて解決させるのか。
あるいは、「そんなものは自分でやってくるもの」と突き放すのか。
その結果を、何かしらのテスト、アセスメントで評価するのか。

その辺りが、とても気になるところです。
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