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2031年度試算:国立大授業料、54万円が93万円に について考える

私は、1971年生まれですが、ひと世代上の人たち、親ぐらいの世代の人たちの話を聞くと、驚くほど大学の学費が安かったということに驚きます。

もちろん、物価の違いはありますが、高度成長期はずっとほぼ横ばいでした。

法人化後は上昇は抑えられていますが、一方で国から国立大への運営費交付金は減額が続いています。

それももう限界を超えているということでしょう。
学費値上げということが、現実的になってきているようです。

国立大授業料、54万円が93万円に 2031年度試算(朝日新聞)という記事から。
 文部科学省は1日、年間約54万円の国立大学授業料について、2031年度には93万円程度に上がるという試算を示した。大学の収入の核となる国の運営費交付金が大幅に減らされる可能性があり、大学が減らなければ、授業料で減収分を賄う必要性があるという。(後略)(高浜行人)

「大学が減らなければ、授業料で減収分を賄う必要性がある」というところが、どうしてもひっかかりますね。
「大学が減れば、授業料の増額は抑えることができる」→「つまり、国民の皆さんのために大学を減らすんですよ」という論理の展開ができる資料を文科省が出して、何のメリットがあるのでしょう?

さらに、たとえ大学が減ったとしても、その分の運営費交付金が他の大学に回るわけでもないですよね、きっと。総額を減らす根拠になるような気がするのですが。

何がしたいのでしょう?

さらに、「少子化で倍率低下→今後、質の低下が心配される」というのも、ちょっとひっかかります。
もちろん、日本人の18歳人口だけを対象にするのであれば、確実に人口は減り、大学がそのままの規模で続ければ、昔は入学できなかった層を受け入れる必要があるわけで、確かに入学時の質は低下するでしょう。

でも、それが実状なのですから、それに合わせた教育をするというだけのことではないのでしょうか。

定員を減らして、学力の低い層を排除して、排除された彼らはその後どうするのでしょう?
結果的に、社会保障費としての国の支出を増やすことになりませんか?
大学なんか行かなくても、不自由なく生活できる国を作るというのなら、それはそれで賛成ですが。

日本には、少子化対策という大きな課題があります。
富裕層でなければ、あるいは多額の借金を背負わなければ高等教育を受けられない国、にもかかわらず高等教育を受けなければ極端に進路が狭くなる国で、どうやって国民は子どもを産み育てようと思えるのか、ちょっとぐらい考えてみた方がいいのではないでしょうか。
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