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国立大、26校で文系学部の改廃計画 について考える

ここのところ、「国立大に文系学部は必要か?」という議論をよく見ますね。

役に立つか、役に立たないかで言えば、役に立たないかもしれません。
それは「趣味の世界だ」と言う人もいうでしょう。

でも、必要か必要でないかといえば、必要でしょう。

「我が国の教育においては、探究することは放棄する」と宣言するのであれば、話は別ですが。

国立大に文系再編の波、26校が学部の改廃計画(読売新聞)という記事から。
 文系学部のある全国の国立大60校のうち、半数近い26校が2016年度以降、文系学部の改廃を計画していることが、各国立大学長を対象にした読売新聞のアンケート調査でわかった。
 教員養成系学部を中心に計1300人以上の募集が停止され、定員の一部を新設学部に振り分けるなどの改革が行われる。国立大の文系に再編の波が押し寄せている実態が浮かび上がった。(後略)

これは、どのようなアンケートだったんでしょうね。
だいたい「計画」って、どのレベルになったら計画と言えるのでしょか?
中期計画に入っているかどうか? だったら、アンケートをとらなくても、公表されているものを読み込めばいいだけですよね。

「文系学部の改編、あるいは廃止の計画がありますか?」と聞いた場合、例えば最近よくありがちな「教育学部のゼロ免課程を分離して、地域社会学部を新設する」といったものならば当然「Yes」となるでしょう。でも、それは今年6月の文部科学省の通知を受けたものかどうかは分からないですよね。この動きは以前からありますから。

また、このアンケートで出てきた文系学部の改廃の改革は、理系学部よりも多いのでしょうか。
理系学部でも、それぞれの大学の状況にあわせた改編の計画ぐらいはあるでしょう。もしかしたら、科学技術の変化の速度が速い分、文系学部よりも多いかもしれませんよ。
だとすると、わざわざ「文系再編の波」と見出しにすることには違和感が出てきます。
例えば、2016年度では、岩手大と徳島大で、工学部を廃止して理工学部に改編されます(徳島大は生物資源産業学部の新設も)。これは、文部科学省の通知は関係ないですよね。でも、計画はある、と。

常時、いろいろなレベルで学部改廃の計画が動いていて不思議ではないと思うのですが、どうでしょう?
それとも、「文部科学省の通知を契機に、特に文系学部において活発になった」ということが、どこかから読み取れる調査結果だたのでしょうか。

私が見出しに使ったように「国立大、26校で文系学部の改廃計画」という部分については誤りではないでしょうが、全体としては、なかなか誘導的な調査であり、記事ではないでしょうか。
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