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北海道:足寄高校生徒に公設民営の無料塾 について考える

塾や予備校などが少ない地域において、自治体がお金を出して、児童生徒に勉強を教える、いわゆる公営塾をスタートするという話題を、何度か目にしたことがあります。

都市部であれば「民業圧迫」ということになるのでしょうが、そもそも民業が行き渡らない、成立しない地域だからこそ、こういう存在が必要なのでしょうね。

足寄高生徒に無料塾 町が進学支援公設民営で今秋開設 足寄」(十勝毎日新聞)という記事から。
 【足寄】町は今年秋に足寄高校(西堀隆亮校長、生徒数109人)の生徒を対象にした公設民営型の学習塾を開設する。生徒の学力向上を支援し、進学実績を向上させることで魅力アップを図り、生徒数確保や高校存続を行政として後押しするのが狙い。運営は同校OBが経営する学習塾が担う。16日午前に開かれた町議会定例会で、安久津勝彦町長が行政執行方針の中で明らかにした。公設民営の学校や学習塾は全国では数例あるが、道教委によると「道内ではあまり聞いたことがない」という。(後略)

昔は、いくつかの地域にあった、高卒者を対象にした「専攻科」は、ある意味公営の予備校みたいなものですから、浪人生の比率が下がってきた今、このような塾が現れることは、自然の流れと言えます。

地方部であれば、一つの高校の中でも、生徒の進路はさまざまでしょうから、大学受験だけに照準を合わせた授業というのは、やりづらいでしょう。
このような塾がなければ、高校としてはどうするのか?
対象となる生徒を募って「補習」ですよね。
通常の授業もあって、補習もあって、さらには部活動の指導もあって、すべて教員の仕事になってしまいます。

大学が就職予備校でないのと同様に、高校も大学受験予備校ではありません。
さらに、進路が多様な高校では、その生徒にとっては高校で学校教育は終わりという場合も多々あるでしょう。
本来ならば、高校教育において、一人の社会人として完成させて送り出さなければなりません。

今、そんなことまで考えて、教えられているでしょうか。

そう考えると、受験向けの指導をある程度外部に任せることができれば、高校の中での指導を、教科の知識や得点をとる技術だけではなく、社会人としての態度・能力を育成する方向に、大きく変えていくこともできそうです。

そういう役割分担ができるといいですね。
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