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島根大:医学部地域枠で「比較的容易に合格」デマが拡散 について考える

医師確保のために、医学科の定員増が続き、医学科受験の敷居が低くなっています。
増えた定員は、卒業後に地域医療に従事することを前提とした「地域枠」として募集されていますが、この地域は、以下のエントリーでも触れたように、「うまくいっている」という話と「うまくいっていない」という話、両方聞きます。
医学科地域枠16大学で定員割れ について考える

いろんな見解がある中で、妙なことをする人もいるようで・・・。

地域枠で「比較的容易に合格」が拡散した医学部」(読売新聞)という記事から。
 島根大医学部(島根県出雲市)の県内出身者を対象にした地域枠推薦入試を受験すれば、「比較的容易に合格できる」という虚偽の内容を記したビラの画像が、インターネット上で拡散している。

 同大は「全くのデマ」とし、今後、警察への被害届を含めて対応を検討する。

 画像には、「センター試験、500点台後半〜600点台前半でなんと合格できます」「今や、医者になるのは夢ではありません!」などと記載されている。(後略)

誰がやったのかはともなく、「何のため」にやったのかが、よく分かりませんね。
「そんな入試、やめてしまえ」という声が大きくなるのを期待している人なのでしょうか。

センター試験の得点についての真偽はわかりませんが、募集人員10人に対して、志願者が16人だったというのは、大学も公表している正しい数値です。合格者も10人で倍率にすると1.6倍。
一般入試等の倍率から考えると「易しい」と思ってしまうかもしれません。

ただ、この地域枠推薦は、条件がかなり厳しい。

地域枠推薦入試のHPで、出願条件を確認できます。

評定平均4.1以上は、医学部志願者であれば、高いハードルではないと思いますが、一般的な条件のほかに、こんな条件があります。
・出身が島根県でも松江市や出雲市ではなく僻地であるということ。
・へき地の医療機関及び社会福祉施設で医療福祉体験活動を行い、適性評価を受けること。
・市町村長等による面接を受けること。
・自分のへき地医療に対する考えを2,000字程度の小論文にまとめること。
などなど。

これらに加えて、面接・小論文・センター試験が課されます。

特に医療福祉体験活動や市町村長との面接については、ただ「枠が広がったから医学部を受験しよう」というような受験生に、医療の実態や、医師不足に対する自治体の思いをちゃんと理解した上で医師を目指してもらおうという大学の姿勢を感じることができます。

「とにかく楽をして医学部に進みたい」という受験生には、あまりお勧めできません。
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