April 2017  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

大都市で私大の定員超過ペナルティ厳格化を検討について考える

経済学やマーケティングの用語に「パレートの法則」というものがあります。
全体の数値の大部分は、全体を構成する一部の要素が生み出しているというもの。
例えば、「総所得の80%は、20%の富裕層が生み出している」だとか、ある企業において「全体の売り上げの80%は、20%の顧客からのものである」といった経験則からくるものです。

そう考えると、学生の8割は、2割の大学に在籍していても不思議ではないのですが、そこまで偏ってはいないですよね。

私大の定員超過抑制へ 文科省検討、大都市で助成厳格化」(朝日新聞)という記事から。
 文部科学省は、大都市圏の私立大学について、入学定員を超過して学生を集めた場合のペナルティーを厳しくする方向で検討に入った。大学生全体の4分の3を占める私大生のうち、5割程度が首都圏に集中している現状を変え、地方の過疎化に歯止めをかけるのが狙い。(高浜行人)(後略)

確かに、1学年2000人の規模の大学にとっての30%、つまり600人程度の規模の大学なんて、たくさんありますからね。

それが、玉突きのように、次々に学生を吸い上げられていくと、もう地方の小さな大学には、ごっそりと受験生がいなくなってしまうという図式は理解できます。

定員超過を抑制することが悪いことではありませんが、目的と施策がずれってしまっているような気もします。

特に「地方大学に通う学生が減り、地方企業に人材が集まらない」っていうのは直結している話なのでしょうか。

大学などの研究機関が地元にあることと、その地域の産業の振興は関係あるかもしれませんし、そう言えるほど大学の役割が大きいものであってほしいのですが、ここで言われているのは、そういうことでもないですよね。

この施策によって、都市部の大学から弾かれて、地元大学に進んだ学生が、「社会人になったら、都市部の大学出身者を見返してやる」と奮起したときに、その受け皿が地元にあるのでしょうか。

それでも、都市部の大学の定員超過ペナルティを強化するのであれば、定員割れのリスクが高くなるということですから、定員割れのペナルティを緩めることもセットでやらないと、やはりバランスがとれないですよね。

単純に、「定員管理の厳格化」ということであれば、定員というものがある以上、止むを得ないことではありますが、それで、何か良い循環が生まれるという展開が見えてこないのですよね。
pagetop