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長野県:県立4年制大学構想、地元私立大への説明は平行線 について考える

大学全入時代だというのに次々に新しい大学が生まれることに、疑問を投げ返る声は多い。
それでも、短大を持つ法人が、短大のままでは将来がないと思えば、やはり募集停止するよりは、4年制大学への転換を考えるというのは、自然な流れ。
それは、私立大でも公立大でも同じこと。

私立大同士であれば「勝手に競争すればいい」ということになるのかもしれませんが、公立短大が4年制するとなると、周囲の私立大にとっては穏やかな話ではありません。

県立4年制大構想 松本大学長「譲歩しない」 知事出向き説明も不調 長野」(msn産経ニュース)という記事から。
 長野県の阿部守一知事は21日、平成29年4月の開学を目指す県立4年制大学の学部学科構成に反対する松本大学(松本市)を訪問し、同大の住吉広行学長に4年制大基本構想案を説明した。話し合いは3時間にも及んだが、考え方の開きは大きく、平行線のまま終えた。4年制大に改組される県短大の発展継承を求める短大同窓会と、少子化の中で競合を懸念する県内私立大のはざまで迷走してきた4年制大をめぐる混乱は、私大側との溝を埋められないまま、県の方針決定という局面を迎えることになりそうだ。(後略)

この話題、以前、このような形でとりあげてたことがあります。
長野県短大:4年制大学新設なら県内の高校生56%が進学先候補に について考える
直接は書いていませんが、「大学を作りたいと思っている人が行う、大学に対するニーズ調査なんて、どこまで信頼していいのか」といった疑念が背景になっています。

そして、数年後、このようなエントリーも書いています。
長野県の新県立大素案、英語重視、留学義務化 について考える

経営系の学科や、管理栄養士養成課程など、地域の私立大とまるまる競合関係になる学科を持つ4年制大学を作ろうというのですから、私立大としては、指をくわえて見ているわけにはいかないでしょう。

「そちらの大学では、県が必要とする人材は養成できません」ということを示せば、私立大側としても何とも言えないでしょう。
そのうえで、「新大学なら養成できます」というプランを示すこと。

でも、それは、地元の大学について「ここでは、ダメだ」ということを県民に宣言するようなもの。

結局、地元の私立大の意向を無視して新大学を作っても、地元の私立大を説得したうえで新大学を作っても、県としては地元私立大を否定したことには変わりありません。

もちろん、本当に「この大学ではダメだ」と思っているのであれば、強行することも間違いではないかもしれませんが。

ただ、あまりHAPPYな戦略とは思えませんね。

私立大とかぶような系統を作るのであれば、地元大に進学する地元の学生を経済的に支援するといったことでも、代替できるような気がします。
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