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文科省:20〜30大学を研究力で選別し重点助成について考える

私が、このブログを始めた時期ぐらいから、毎年、世界の大学ランキングが話題になるようになってきました。
ランキングのポイントの詳細を見ていくと、日本の大学は、欧米の大学と比較するとどうしても国際性でポイントが低く出ています。
これは逆に言えば、外国人教員と留学生を増やせば、大幅にランキングを上げられるということでもあります。

昨年から話題になっている、東大の秋入学の問題も、やはり「世界の中での東大のポジションを上げる」ということは、当然意識してのことでしょう。

もちろん、研究と教育そのものが、世界と戦えるような競争力を持っているということが前提です。

20〜30大学に重点助成 文科省、研究力で選別 」(日本経済新聞:記事前文閲覧は要会員登録)という記事から。
 文部科学省は来年度から、世界に通用する研究が見込める大学に資金を重点投入する制度を始める。論文が引用された回数などを基準に、国公私立を問わず20〜30の大学を選ぶ。ここ数年、他の先進国や新興国が学術論文を増やす一方で、日本は本数を減らし国際的な地位が下がっている。装置や建物の整備ではなく人材育成を促すことで、学術研究の競争力低下に歯止めをかける。(後略)

大学単位で助成ということですが、結局評価されるのは、一つ一つの研究の成果ですので、結果的には規模の大きな大学のポイントが高くなるということにはならないのでしょうか。

また、「日本の学術論文が減少している」ことを課題として挙げられていますが、それを解消するには、論文減少の要因となっているものを排除していかなければなりません。

なぜ、論文が減少しているのでしょう。

お金がないから?
もちろん、それはあるでしょう。

もう一つ、「時間がないから」ということもあるのではないでしょうか。
評価疲れ、申請疲れ、といった言葉も聞こえてきます。
雑務に時間をとられて、研究にかける時間がとれないと。

この研究型大学強化の20〜30大学にノミネートするためには、当然、申請が必要ですよね。
研究力を上げるために、研究のための時間を削って、申請準備をし、認められたら認められたで膨大な報告書類を作らなければならないという、なんだか矛盾した構造が見えてしまいます。

これも、やはり助成事業に長けたスタッフを揃えられる大規模大の方が有利ですよね。

真っ当に研究に打ち込み、成果を上げていれば、勝手にピックアップしてくれるようなシステムであればいいのですが。

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