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実験失敗の学生に罰金、准教授を出勤停止処分 について考える

先日の「広島大医学部:学生に武者修行のススメ について考える」というエントリーで、研究医の道に進む医師が減少している背景について、研修医として給料が貰えるか、学費を払って大学院に進むかの選択ということを書きました。

博士課程については、優秀な大学院生を確保しようと、以下のような例もあります。
東大 博士課程の授業料ゼロについて考える
東京工業大も博士課程授業料ゼロについて考える
東京農工大 優秀な院生に学費無料の上で奨学金支給について考える

ただ、一般的には、まずは学費を払って院生になるもの。
そのうえ、実験に失敗したからといって、実験費用まで自己負担させられたら、たまったものではありません。

懲戒処分:愛媛大、准教授を出勤停止14日 男子学生にアカハラ /愛媛」(毎日.jp)とよう記事より。
 愛媛大は12日、指導する男子学生にアカデミックハラスメント行為を繰り返したとして、大学院医学系研究科の40代の男性准教授を出勤停止14日の懲戒処分にしたと発表した。同大では昨年12月に別の男性准教授をセクハラ行為で停職10カ月の懲戒処分にしており、大学側は「処分内容は総合的に判断して決めた。今後もハラスメント行為防止に取り組む」と説明した。(後略)
普通は、学生が勝手に実験をするわけではなく、教員の許可のもとに行うはずです。
失敗の自己負担を求めるような実験の許可を出した、教員本人の責任はないのか、不思議な話です。
(もちろん、単に学生のポカである可能性もありますが)

そして「男子学生の意思を確認せずに財布から現金9万2000円を入手」となっていますが、これは一般的に強盗と呼ばれる行為ではないでしょうか。
あるいは、学生に隠れてやっていたのなら窃盗でしょう。
いったん不起訴になっているということで、記者がアタマをひねって「入手」という表現を使っているということでしょうか。

記事を読む限り、指導者としての素養云々の前に、人としてどうか、というレベルです。

さらに、失敗に対して費用を払わせるということは、「失敗してはいけない」ということですよね。
お金を払わせる払わせないの問題ではなく、「失敗してはいけない」という態度は、研究者としてはどうなのでしょう?
「成功の99%は、今までの失敗の上に築かれる」というのは誰の言葉だったか忘れてしまいましたが、今回ノーベル賞を受賞した山中教授も、「いっぱい失敗して」と言っていますよ。
山中教授「いっぱい失敗して」高校生らにエール

チャレンジをして、失敗をして、その失敗から成功の種を見つけ出すように導かなければ、研究における成功はないのではないでしょうか。
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