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スイス:高齢者のための第3期大学が広がる について考える

このブログを始めた当初、ちょうど団塊世代の大量退職が始まる頃ということで、団塊世代のリタイヤ期に向けた大学の動きを何回かとりあげてきました。

社会人の学び直しについて考える
団塊向け短期留学プランについて考える
徳山大 団塊入学者に授業料半額について考える
立教大 団塊向け本格講座開設について考える
団塊世代「若者を指導」なら奨学金増額について考える

大学に限らず、一般的に「団塊世代のリタイヤはビジネスチャンス」という考え方に賛同しかねるところがありました。そんなにお金が余っているのか?と。

ただ、ヨーロッパでは、高齢者への教育の需要が広がっているようです。

定年退職後は大学へ!」(swissinfo.ch)という記事から。
ほかのヨーロッパ諸国と同様に、スイスでも人口の高齢化によって後期成人教育の需要が増大している。
スイスでは、60歳以上の高齢者のために大学教育コースが開講されている。今学年度の学生数は、開校以来最多となった。

門戸は広く
 こうした教育を行う大学を「第3期大学 ( The University of The Third Age/ U3A) 」と呼ぶ。理由は「高齢者は人生の第3期を送る人々」と定義するからだ。(ジェシカ・ダシー  翻訳 笠原浩美 )(後略)

第3期というのは、人生のタームで、教育を受ける時期、就業する時期の次の期ということですね。
昔であれば、就業の時期のすぐ後に、老衰の時期がやってきたのでしょうが、今はそれまでの間にこの第3期があるということでしょう。「豊穣の時期」とでも呼ぶのでしょうか。

こういったプログラムを提供する大学の団体があるほど、大きな需要があるんですね。

日本の高齢者にも学びたい気持ちはあるのだと思います。

私の祖父は、自営でしたので退職というのはなかったのですが、地元の方言を収集し、ワープロの使い方を覚え、記録していました(別に、何か発表しようというわけではなく、趣味として)。
地域に関する書籍なども買っていましたので、教えてくれる先生がいれば、出かけていったことでしょう。
その中で、同好の士とのつながりを持てることにも意味があると思います。

ただ、今のままの日本では、今後ますます年金などがあてにならない時代がやってきますし、かといって、完全に子どもの世話になって生活できるほど、子ども世代にも余裕はないでしょう。
そんな中で、大学で勉強をしようという意欲が生まれるかどうか・・・。

そう考えると、大学にとっては「市場」というよりも、まずは「社会貢献」だと考えた方がよいのかもしれません。
高齢者向けに、わざわざ講座を設定すると予算も手間もかかってしまいます。
例えば、「60歳以上の方なら、登録すれば、通常の科目を半期に3科目まで無料で受講できます」としたらどうでしょう。(学生にも人数制限のあるような授業は無理でしょうが)
そこで、もっと本格的に学びたいという声が出てきたら、単位も取れるようなプログラムを作ってみるという形で発展させることもできるのではないでしょうか。
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