毎年、就職情報を扱っている企業が発表している、学生の就職先人気企業ランキング。
ひとつの傾向として、「採用が多い業種に人気が集まる」ということは、昨年のエントリー「
就職人気企業ランキング 総合商社の人気が高い について考える」でも書きました。
今年のランキングが発表され、相変わらず、商社・金融といった業種の人気が高いようです。
『
三菱商事が4年連続人気1位 文系男子、就職ランキング』(47NEWS)という記事から。
就職情報会社のダイヤモンド・ビッグアンドリードが12日発表した来春就職する学生の就職先人気企業ランキングによると、文系男子は4年連続で三菱商事が1位となった。2位は三菱東京UFJ銀行で、3位に三井物産が入るなど商社や金融に人気が集まった。(後略)
ダイヤモンド・ビッグアンドリード社のページはこちら。
大学生が選んだ就職先人気企業ランキング2010
このようなランキングを見て、「今はトップの企業も将来はどうなるかわからないぞ・・・」的な発言があったりしますが、もともとそういうものですし、今の学生は「ここに行っておけば、一生安泰!」などとは思っていないでしょうから、その上で、自分なりに考えた希望だということでしょう。
商社に人気が集まる理由については、昨年のエントリーで考えてみました。
金融、特に銀行については、バブル崩壊後に人気が落ちていた時期もあったかと思いますが、大銀行は合併を繰り返し、なんだかんだで救済されて生き残っています。そんな姿を見てきたということなのではないでしょうか。
女子理系では、食品メーカーに人気が集まっているようです。
もともと、景気が悪い時期でも、食品は、私達が生活する上で必須ですから、不況の影響を受けにくいと言われてきた業種です。
一時期、食品偽造などの問題が明るみになり、敬遠されていた時期がありましたが、この不況の状態で、また注目されてきたということなのかもしれません。
また、業界トップクラスの企業に人気が集まるのも、業界再編などの状況を見ていると、「業界トップでないと残っていけない。再編の混乱に巻き込まれたくない」といった意識があるのかもしれません。
まあ、これに関しては、業界トップ企業であっても、避けられることではありませんが。
少なくとも、単純に、何も考えずに「大手で安定」を求めているわけでもないだろう、と感じました。
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